いつの間にか泣き疲れて眠ってしまった様だ。
 目が覚めると太陽が昇り始めるところだった。
 私はもぞもぞと起き出し、部屋の外へと出た。
 とにかくタクに謝らなければと、ただそれだけを考えていた。
 そして勢いだけでタクの部屋の近くまで来たが、それ以上足が進まなくなった。
 タクの部屋の前に居る大人達にどんな目で見られるのかと、考えるだけで怖くなったのだ。
 私は逃げる様にその場から走り去り、タクの部屋の窓が見える中庭へとやって来た。
 誰にも見付からない様木陰に隠れる様にしてタクの部屋を窺う。
 だがその窓はピタリと閉じられたまま、中の様子を窺い知る事は出来なかった。
 昨夜、『今夜が山』だと言っていた。
 タクは無事なんだろうか?
 私のせいでこんな事になってしまってごめんなさい。
 その言葉を直接タクに会って伝えたかった。
 許して貰えるとは思わないが、謝る以外の方法が私には分からなかった。
 私は祈る様に両手を合わせ、タクのいる部屋を見詰め続けた。
 太陽が真上に差し掛かる頃、隠れていた私を見付けたアキが嬉しそうにやって来た。
「メイ、こんなところにいたんだ。さがしちゃったよ。」
 アキの純粋な笑顔が直視できなかった。
 私は視線を避けて、震える体を気取られない様にした。
「きょうはなにしてあそぶ?もうもりにはいけないし…」
 アキの言葉が信じられなかった。
 タクが大ケガをして動けない今、遊ぼうと言う神経を疑った。
「…なにいってるの?タクはおおケガしてうごけないんだよ?こんなときにあそぶなんて、かんがえられない……」
「え?でもおじさんはだいじょうぶだっていってたじゃん?しんぱいいらないよって?」
「そんなはずないじゃん!タクはきのうのよるがやまだっていわれてた!もしかしたらもう……」
 それ以上は涙が溢れて声にならなかった。
「わかった。じゃあわたしがもういちどタクのようすをきいてくる。」
 そう言うとアキは走って行ってしまった。
 タクの容体が知りたい様な知りたくない様な複雑な想いが渦巻く。
 アキと一緒に聞きに行く勇気の無い私は涙を拭き、アキが戻って来るのを震えながら待つのだった。

















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