--- side Masayuki ---
とても穏やかな目覚めが訪れた。
こんなにグッスリと眠り、スッキリと目覚めたのは初めてではないだろうか?
正行は腕の中の宝物をそっと眺める。
暖かくて柔らかく、とても大切なペットだ。
正行の腕の中で気持ち良さそうに眠っている。
安心して眠る彼路の髪を撫でながらキスを落とし、正行は彼路を起こさない様にそっと腕を引き抜く。
カーテンを少し捲り外を覗くと雨が降っていた。
しとしとと降り注ぐ雨をぼんやりと眺めながら、正行は今日は一日中部屋の中で過ごそうと決める。
何もせず、ただずっと彼路を抱きしめて、彼路の眩しい笑顔を見ていたい。
正行は枕元に置いてあった彼路の眼鏡を隠してから、朝食の準備を始めるのだった。
キッチンに立って直ぐ、正行は昨夜の彼路との約束を思い出した。
一緒に朝食を作ろうというものだ。
そしてもう一つ、昨日の彼路の泣き顔も思い出す。
お風呂での辛そうな悲しい泣き顔はもう見たくはないが、玉ねぎを切って涙していた彼路の顔はもっと見たいと思った。
そこで彼路に玉ねぎを切って貰うメニューを考える。
昨夜の残りのカレーは夜にまた食べる事にして、玉ねぎのお味噌汁を作る事にする。
お米を研ぎ炊飯器にセットし、お味噌汁の出汁を準備してベッドに戻る。
後は彼路が起きてから一緒に作ろう。
正行は彼路の頭の下にそっと腕を戻し、再び彼路を抱きしめる。
熟睡する彼路に安心を貰い、正行も再度目を閉じる。
こうしているだけで胸がふわふわと暖かくなる。
今日は一日中こんな気持ちで過ごせるのかと思うだけで、正行の顔は自然と綻ぶのだった。
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