言ノ葉つづり ~ユメノユメ~

オリジナルのBL小説を置いてます♪

和の国の物語

 こちらはBLと言う空想ファンタジー小説を扱っております。
 18歳未満(高校生を含む)の方、BLと言う言葉に興味の無い方、嫌悪を感じる方等は閲覧を御遠慮下さい。
 また、本作品は全てフィクションですので、現実と虚構の区別のつかない方も御遠慮願います。
 当ブログ内全ての作品の著作権は作者にありますので、無断転載・転用を固く禁止致します。
 不適切だと判断したコメントは、断りなく削除することがあります。
 以上、御了承頂けた方のみお楽しみください。
 更新は毎日午前零時です。

和の国の物語 ~プロローグ~


「……忘れるな、お前は未来永劫私のものだ。私が自分の意思で選び、命を掛けて手に入れたのだ。……ずっと私と共にあれ。……私が死んだ後は、我が血の行く末を見守って行け。再び出逢うその時まで……。愛している、輪。」





 ~そして千年の孤独が始まる~
















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和の国 1


 『和の国(わのくに)』

 世界の中心に何でも願いを叶えると言う”世界樹”が在り、その世界樹に辿り着いた初代皇帝がこの世界唯一の大魔法使いを得て造った”戦いのない国”。

 そして、三代皇帝が考え出した運命の相手が分かる”パートナーシステム”のある国。

 それが『和の国』である。



***



「ハァハァハァ」
 失敗した!
 昨日の今日で寝坊してしまった。
 今日から新学期だと言うのに、こんな体たらくでは教師に怒られるし、昨夜のパートナー式で浮かれているのではないかと周りからの嫌味も聞こえてきそうだ。
 遅刻しそうなので息を切らせて廊下を走りながらも、昨夜の事を思い出し、私の顔は緩んでしまう。
 そう、昨夜私はパートナー式に臨み、そこで運命の相手である蒼井 沙織(アオイ サオリ)と無事にパートナー契約を結ぶ事が出来たのだ。
 幼い頃からきっとサオリが運命の相手だろうとは思っていたが、契約を交わすまでは安心出来なかった。
 なぜなら最大のライバルがすぐ身近にいたから。
 私、赤司 和明(アカツカサ カズアキ)の双子の弟、赤司 明和(アカツカサ アキカズ)ことメイだ。
 メイは弟のくせに妙に大人びていて、メイの方がしっかりしている。
 だからサオリの運命の相手はメイかもしれないと気を揉んでいたのだ。
 だがその心配はもう無くなった。
 サオリの運命の相手は私で、私の運命の相手はサオリだったのだから。
 私は心から喜びサオリと契約を結んだ。
 その場にいたメイをはじめ様々な人々に祝福されて、私は幸せの絶頂にいたのだった。














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和の国 2


 だから舞い上がってしまったのだろうか?
 今朝は思いっ切り寝坊してしまった。
 メイは先に行ってしまった様で、私は一人ひた走った。
 そしてやっと教室に着き、「寝坊しました!すみません!」と謝りながらドアを開けると、金色に輝く長い髪が目に飛び込んできた。
 長い髪が振り返り私を見詰める。
 その瞳は青く、悲しい色をしていた。
 私は目が離せなくなり、その場に固まり声をなくす。
 なんて悲しく美しいのだろう。
 何故だか涙が出てきそうになって、私の胸を抉る。
「アキ君、新学期早々遅刻ですよ。留学生のマグヌス君が驚いているじゃないですか。」
 留学生?
「こちらは第二階層にある備の国(びのくに)の第六王子、マグヌス・ニルス・ヴァルストレーム君です。
 階層とは世界樹のある次元から近い順に番号を付けられていて、和の国は一番近い第一階層にあり、備の国は次元を一つ隔てた第二階層にある。
 担任である紺野 直也(コンノ ナオヤ)の言葉に耳を傾けつつ、私は不思議な気持ちで彼をじっと見詰めた。
 私の視線に気づいた彼はこちらを見て柔らかく微笑んだ。
 途端、激しい動悸に襲われた。
 胸が締め付けられるように苦しい。
「マグヌス君、ついでだから紹介しておきます。この遅刻して来たバカ者が我が国の皇太子、赤司和明君です。」
 私は紹介されたので姿勢を正して皇太子らしく挨拶をした。
 だが彼の柔らかな笑みが突然刺すような冷たい視線に変化した。
 そのあまりの変わり様に驚き、私はなお一層彼を見詰めた。
 彼の冷たい視線は一瞬だけで、他の誰かが気付く前に何事も無かったかのようにすぐに逸らされてしまった。
 今の視線が何を意味するのか分からずに、私は彼を見詰め続ける。
「ちなみに教室の一番後ろにいるそっくりサンは双子の弟の赤司明和君です。皆はメイ君と呼んでいます。王族同士話も合うかと思いますので、マグヌス君の席は双子の間にいたしましょう。皆さん、仲良くして下さいね。」
 担任はそう言って私達を座らせると授業を開始した。
















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和の国 3


 マグヌスは席に着くとメイにニッコリと笑い掛け、「よろしく」と親しそうに話し掛けていた。
 私も彼に話し掛けられるのをドキドキしながら待ったが、彼が私の方を見ることはなかった。
 先程担任に紹介されたから、それでよしと言う事なのだろう。
 私は休み時間に彼に話し掛けることを楽しみに、授業が終わるのを今か今かと待ったのだった。
「マグヌス君、次元を超えてきたんでしょう?次元を超えるのってどんな感じ?」
 休み時間になった途端、私はずっと聞きたかった質問をマグヌスにぶつけた。
「和の国は魔法が掛かってて人口制限もあるから、別次元から来る人って珍しいんだよね。それも商人じゃなくて留学生なんて初めてだよ。」
 物珍しさからか、私の他にもたくさんのクラスメートがマグヌスの周りに集まった。
 そして皆一様に目を輝かせてマグヌスの返答を待つ。
 マグヌスは周りの皆の顔を一瞥すると、目を伏せ低い声でぶっきらぼうにつぶやいた。
「私は和の国のシステムを勉強しに来たのです。見世物になる気はありません。」
 そう言って立ち上がると、皆を無視してメイの傍へと歩み寄った。
「すみませんが校内の案内をお願い出来ますか?」
 メイは一瞬驚きに戸惑っていたようだが、すぐに笑顔になり、マグヌスと立ち去ってしまった。
 残された者達の間には気まずい空気が流れ、マグヌスの態度に文句を言う者もいた。
 私も自分ではなく、同じ顔のメイの方を選ばれた事に少しのショックを受けながらも、彼への興味が益々募っていき、彼の去って行った方をじっと見詰めるのだった。















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和の国 4


「ところでさぁ、昨日パートナー式だったんだろ?どうだった?」
 クラスメイトの一人が興味津々で話し掛けてきた。
 他の皆の興味も、マグヌスから私へと移っていた。
 私自身も今日学校で聞かれるだろう事は予想していたので、胸を張って話した。
「どうって事なかったよ。皆の前でキスして認められて終わりだよ。」
「おぉ、キスしたんだ~。」
 少しのどよめきが起こった。
 パートナ式とは、お互いに運命の相手であろうと感じている人とキスをして、普通にキスが出来れば運命の相手であると認められる、その確認をする為の儀式なのだ。
 逆に運命の相手ではない者とキスをしようとすると、唇に触れる直前に雷に打たれた様な火花が走り弾け飛ばされてしまう。
 相手は生まれた時から運命によって決められていて、運命の相手以外とキスや肉体関係を持つことが出来ない様になっている。
 このパートナーシステムにより和の国から恋愛によるトラブルが一掃され、戦いも争いもない名実ともに平和な国が完成されたのであった。
「緊張しなかったのか?」
「怖くなかった?」
 色々な質問が降ってくる。
 私は当日心配と緊張でガチガチになってた事などおくびにも出さずに、したり顔で偉そうに答えた。
「ぜ~んぜん。だってサオリが私の運命の相手だって信じてたもんね。」
「おぉ~。」
「すげぇ自信。」
「やっぱ皇太子様は違うな。」
 皆が口々に賛辞を述べる。
 私は皆の言葉を聞き、昨夜の事を思い出し、朝の様に喜び溢れ誇らしい気持ちになると思っていたのだが、朝ほどの喜びは湧いてこなかった。
 何故だろう?
 逆に心が寒い気さえする。
 自分の感情を不思議に思いながら、私は皆からの質問に笑顔で答えたのだった。
  















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