会長の携帯が鳴り、迎えが来たので帰ろうと起こされる。
ほんの短い時間だが眠っていた様だ。
体調は大分落ち着いたが、電車で帰るのは辛かったので有難い。
彼路はふらつく身体を起こし、会長に支えられて歩き出した。
遊園地の出口に一台の車が止まっていた。
彼路達が近付くとドアが開き、運転席の人が話しかけてきた。
「初めまして。私は正行の保護者で橘龍之助と言います。ヨロシクね。」
ウィンクを投げられて彼路は少し戸惑う。
「あ、高遠彼路です。宜しくお願いします。」
彼路はペコリと頭を下げて挨拶をした。
すると会長が彼路を押し込むように車に乗せ、橘さんに向かって荒げた声を出した。
「彼路は体調が悪いんだ。挨拶は抜きにして早く出してくれ。」
「あらあらそうだったわね。彼路君大丈夫?横になって楽にしててね。」
会長がリクライニングを倒し、彼路が寝易い様に整えてくれる。
「ありがとうございます。」
彼路は橘さんと会長にお礼を言い横になった。
心配げな瞳で見つめてくる会長を安心させる様に、彼路は繋いでいた手を強く握り笑みを浮かべる。
会長も手を握り返してくれて安心が胸を覆う。
「それじゃあ出発しま~す。」
橘さんが陽気な声で出発を告げる。
「安全運転で頼む。」
会長が慎重な声を出し、彼路の髪を撫でる。
滑る様に車が動き出し、彼路達は帰途に着いたのだった。
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