表面上穏やかな日々が続いた。
平日は黙ってマグヌスの傍に寄り添い、休日は二人で森の探索。
二人でいる事が当たり前の様になっていた。
だが心の中は穏やかではなかった。
森の探索は全くのお手上げ状態で、毎回森をさ迷っているだけだった。
こんな調子で世界樹への道が見つかるとは思えず、マグヌス自身も焦っている様だった。
また私はマグヌスへの恋を自覚してからと言う物二人で居る事に喜びを感じていた筈が、最近では物足りなくなってきていた。
もっと声が聞きたい。笑顔が見たい。全てが知りたい。知って貰いたい。
だが話し掛けるのは緊張するし、マグヌスが私に笑顔を向ける事などありはしなかった。
こんな近くに、手を伸ばせば届く所に居るのに、こんなに寂しいなんて知らなかった。
黙って傍に居る事が幸せなのに苦痛になり、そんな葛藤と戦う日々が続いていた。
そんな二人の日々を打ち砕いたのはメイだった。
タクの容体も安定し、城から学校へと戻ってきたのだ。
マグヌスの隣はメイの場所になり、私は二人が楽しそうに話すのを後ろで見詰めるしか出来なかった。
私があれほど欲して得られなかったマグヌスの笑顔を、メイはいとも簡単に手に入れている。
その事実に私の胸は痛み、激しい憎悪に駆られた。
双子の弟であるメイの事をこんなに憎いと思えるなんて、私の心は何て醜いのかと嫌悪した。
だがいくら理性を持ってしても、心の感情と言う物は抑え切れなかった。
私はいつしかメイを排除し、マグヌスを自分だけのものにしたいと考えるようになっていた。
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