「マグヌスっ!」
 私はマグヌスの名を呼びながら部屋へと飛び込んだ。
 ベッドの横に跪き、何かを一心に祈る様にしていたマグヌスが驚きの視線を寄こした。
 私は笑顔でマグヌスの腕の中に飛び込んだ。
 驚きながらもマグヌスは私を受け止める。
「もう大丈夫だよ!一緒にこの国を旅立てる!」
「…本当か……?」
 私はマグヌスの胸に擦り付けていた顔を上げ、マグヌスの目を見て微笑んだ。
「メイが私と入れ替わってくれるんだ。だから今度はこそこそ隠れずに堂々と船に乗れるよ。」
「メイと入れ替わる?」
「メイが提案してくれたんだ。私は”メイ”としてマグヌスと一緒に植物研究の為の旅に出るんだ。」
「残ったメイはどうなるんだ?」
「メイは”アキ”として皇太子になるんだよ。そしてサオリと結婚して私の子を育ててくれるんだ。」
「お前の子?」
 急にマグヌスの声に棘が混じった。
「魔法使いが私に固執する理由は”薔薇の紋章”なんだ。だからこれを次の子に引き継ぎさえすれば私は用無し、自由になってどこへでも行けるんだ。だから子供だけ作る事にした。ただ体裁上、”皇太子のアキ”は”パートナーのサオリ”と結婚して王位を継がないといけない。中身は”アキ”でも”メイ”でもどっちでもいいんだ。だからメイが私と入れ替わってくれる事になったんだ。」
 私は意気揚々と弾んだ声を上げるが、それとは反対にマグヌスが怒気を含んだ声で叫んだ。
「お前は一体何を言っているんだ!そんな事許される筈が無い!」
「マグヌス?」
 私はマグヌスが何をそんなに怒っているのか理解出来ずに首を傾げる。
「人として、そんな非人道的な事はするべきじゃない。」
 私が、そして周りの皆が一所懸命考えてやっと導き出した方法を、一般論で簡単に反対されて頭に血が上る。
「じゃあ一体どうすれば良かったって言うの?これはメイの方から提案してくれたんだよ!他に私達が一緒になれる方法があるっていうの?あるのなら教えて欲しいね!」
「だからと言って、私達が一緒になる為に他人を不幸にするのは間違っている。」
「どうして不幸だと決めつけるの?メイは”アキ”になれる事を喜んでいたよ。サオリには申し訳ないけれど、サオリの事を好きじゃない私と結婚するより、サオリの事を大事にしてくれるメイと結婚して、次期国王の母となるのは不幸ではないと思うよ。」
「だが…」
「マグヌスは私と一緒に居たくはないの?離れ離れになってしまっても良いと思っているの?」
「そんな事はない!私が一体どんな想いでお前を選んだと思ってるんだ!」
 マグヌスが悲痛な声を上げた。
















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娘とBLアニメ見た(笑)

娘、やっぱりBLだとは知らなかった。

BLだと教えると「初BLだ♪」と喜んでいた(笑)

そして私達が見てると、お風呂からあがってきた息子も一緒になって見出した。

「何これ?」と聞いてくるので「BLアニメ」と教えてやったら、「BLって何?」と聞き返してきた!

娘と一緒になって「お兄ちゃんBL知らんの?」「BLとはボーイズラブの事や!」と教えたが、いまいち反応が鈍かった。

一応分かった様な振りしてたけど、本当に理解しているのか?

それにしても私がこれだけ家庭内に腐臭を振り撒いているのにBLを知らなかったとは!

かなりの衝撃だった(笑)

それだけ純粋に育っていたと言う事か?(爆)

娘の方は腐りかけていると言うのに(笑)

息子、BLを知ってしまい、どう思っただろう?

旦那の様に気持ち悪いと思っただろうか?

そこんとこが心配だ……(笑)