「メイ様もこちらで傷の手当てを。」
 そう言われても、タクの事が心配で足が動かない。
「タクはだいじょうぶだからすわって。」
 アキに促されて座らされ、応急処置しかなされていなかった肩口の傷の処置を受ける。
「いたっ!」
「おぉ、これは酷い。メイ様、残念ながらこれは痕が残ります。」
「え?」
 気が張っていたからか、余り痛みを感じなかった傷が急に痛み出した。
 痕が残ると聞いて胸まで苦しくなった。
 だけど私を庇ったタクはもっと酷い傷を負っているのだ。
 これくらい我慢しなければ…。
 そう思い唇を噛み締める私の隣からのんきな声があがった。
「メイ!わたしのもんしょうとおそろいだよ!」
 アキが自分の服を捲り、嬉しそうに肩口の”薔薇の紋章”を見せていた。
 そう、私がケガした場所と同じ位置にアキの紋章があったのだ。
 アキと私、同じ様に谷に転がり落ちたのに、何故アキだけ無傷なのだ?
 姿形だけでなく声までそっくりな双子なのに、この差は何だ?
 唯一の違いと言えば”薔薇の紋章”だった。
 今迄気にした事も無かったが、それが有るのと無いのとではこんなにも差があるのか?
 今初めて”薔薇の紋章”の意味が分かった気がした。
 そして、アキと私の差も。
 だから、”アキ”ではなく”メイ”を守ってくれたタクに会いたかった。

















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ここ数日、今迄一定だった読者数とポチが微妙に増えてます。

嬉しいです。ありがとうございます♪

『初恋』連載時は沢山の方がいらっしゃってポチも頂いていたんですが、『初恋』終わると読者様も減り、ポチも数人の方だけになっていました。

ファンタジーの需要の無さを感じていました(笑)

それでも自分か好きで書きたかったので書き続けてきました。

何故か第三部『存在証明』になって、読者様とポチが増えました。

ちょっと理由は分からないのですが、とにかく嬉しいです♪

なので、今ここでお礼申し上げます。

いつもいつも拙い物語にお付き合い下さる読者の皆様、ありがとうございます!

また、ポチまでして下さる奇特な方(笑)、いつも嬉しく見ています!

皆様のお陰で書く意欲が湧き、書き続ける事が出来ます。

欲を言うなら、もう少しお気軽に感想やコメントなどを頂けると嬉しいのですが、それは贅沢ってもんですね。

とにかく、皆様に感謝の気持ちを伝えたかったのです!

いつも足を運んで頂きありがとうございます!

だいすきだよーーーー!!!(笑)