穏やかで満たされた毎日の中、タクが時折見せる獰猛さが気になっていた。
特にサオリと過ごした直後に強引な行動に出る事が多かった。
人目を盗んで行う口付けは私を緊張させる。
でもそれは嫌な事では無く、私にとっては嬉しい事で、タクを拒む様な事は無かった。
むしろ逆に、私はタクにもっと触れて欲しいと思っていた。
パートナーとして心も体もひとつになりたかった。
サオリや子供との関係に悩む事が無くなった今、私の関心事はタクへと移っていた。
「ねぇタク、珍しいお酒が手に入ったんだ。今夜私の部屋で飲まないか?」
私は緊張しながらそれとなく誘ってみるが、タクの返事は決まっていつも同じだった。
「今夜は止めておく。またそのうちな。」
そう言って頭を撫でてくれる手は優しいのに、返事はいつもつれない。
強引な口付けをしてくる人と同一人物とは思えないほどだ。
「いつもそのうちそのうちって、一体いつになったら来てくれるんだよ。」
つい拗ねた言葉が零れてしまった。
タクが困った様に私を見ていた。
「ごめんっ。忙しいんだよね。」
私はすぐに謝るが、タクの表情は優れないままだ。
私はタクの服の裾を掴みもう一度謝った。
「無理言ってごめんなさい。」
「私こそすまない。」
タクが笑みを浮かべ、再び頭を撫でる。
私の隣にタクが居て、笑って優しく触れてくれる。
それだけで十分幸せだった筈なのに、心はどんどん贅沢になる。
もっともっととタクを求めてしまう。
私は自分の欲望に呆れつつも、タクを求める気持ちを抑える事は出来なかった。
私はタクの手を感じながら、そっと目を閉じたのだった。
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この世は理不尽な事が多いよね。
うちでは常々子供達に言って聞かせてる(笑)
特に社会に出ると、理不尽でおかしいと思っても我慢しなければいけない事が沢山あるから、学校はそういう事に慣れる為に訓練する場所なんだよと言い聞かせている。
だから学校で色々あっても、これも勉強だと思って解決策を探し乗り越えて行くんだ!と言っていたら、それを聞いたある人がこう言った。
「まだ早い!」と。
「社会に出る頃には年も取り、ある程度の経験もしてきているので、理不尽な事にも我慢が出来るのだ。
まだ学生の小さな子がそんな経験をする必要はない!
大人になってからで十分である。
だから、学校では楽しく過ごして欲しい。」
なるほど。それもそうだ。
だがそうも言っていられないのが現状だ。
やはり学校でも理不尽な事は起こるのである。
ちゃんとした先生ならばきちんと対応してくれるのであろうが、いまどきの先生はダメな人の方が多いので、ちゃんとした対応は期待できないのである(すみません、個人的な意見です)。
親もフォローはするが、モンペに間違われるリスクもあるので対応が難しい。
結局泣き寝入りする事が多いのが現状だ。
悔しいけどね。
理想と現実、程遠いなぁ~。