「ハル、上手い上手い。じゃあ次はこうやってみて。」
「はい!」
向こうからはそんなのどかなやり取りが聞こえてくる。
だがこちらは口をきく余裕すら与えられなかった。
カズイはただひたすらにギャビーの動きを目で追い掛けていた。
そして動きを予測し、僅かな隙を見逃さずに剣を振るう。
リンに教えられた通り、まだ力が弱く、体が小さくても戦える様に。
そうして一所懸命隙を突くのだが、ギャビーは難無くかわしてしまう。
どうしてもギャビーに一撃を与える事が出来ない。
そうこうするうちに力の差、経験の差が歴然となり、カズイは段々追い詰められ、最後には剣がカズイの手から弾き飛ばされてしまった。
「あっ……!」
カズイは弾き飛ばされた剣を目で追った。
剣は力無く地面に投げ出された。
歴戦の勇士の前ではカズイはこんなにも無力だ。
リンに習った事が全く活かされていない。
悔しさに体中が震えた。
カズイは拳を握り締め、ギャビーに向き直った。
「まいりました…」
落ち込むカズイに近寄り、ギャビーはその頭をぐりぐりと撫でた。
「凄いぞ、カズイ。お前は筋がいい。一本取られまいとつい本気になってしまった。このまま鍛錬を積んで体が大きくなれば、力も強くなり俺でも敵わなくなるぞ。」
「…ほんとうですか……?」
カズイは大きな瞳でギャビーを見詰めた。
ギャビーは笑みを浮かべてポンポンと頭を叩いた。
「本当だ。今回は俺が大人で腕も長く力も強かったから勝てただけだ。余程腕の良い先生についていると見える。」
そう言ってギャビーはミチヤを振り返った。
だが見られたミチヤは慌てて首を振って否定した。
「私じゃありませんよ。」
それじゃあ一体誰なのだと、不思議そうな顔でギャビーはカズイを窺った。
だがカズイはその名を口にする事なく、頬を上気させていた。
リンに習った事はこの身に染みついている。
早く大きくなりたい。
カズイは握った拳を胸に当て、体中を熱くした。
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前にも言いましたが………
剣術なんてさっぱり分からん!
何をどうすればいいのか、困る困る(笑)
適当に書いてみたが、おかしくないのだろうか???
まぁ、うちの読者様は誰も気にしないよね(笑)
そんでもってカズイの最後の言葉。
『早く大きくなりたい』
早く大きくなってくれーーー!!!(笑)
このままだと、大きくなってからのお話より、子供の頃のお話の方が長くなってしまいそう……
それっておかしいよね???
メインは大きくなってからだよね???
あぁ、全然思い通りに進まないー!(涙)
適当はこれだから困る!
カズイ、早く大きくおなり!!!
切実なる願いでした(笑)