ショックを隠しきれないハルを支えながら何とか宿に着くと、丁度ギャビーが部屋から出てくる所に出くわした。
 先程の事を思い出し、カズイは頬を赤らめて視線を逸らすが、ギャビーは何食わぬ顔で近付いてきた。
「どうした?具合でも悪いのか?」
 ギャビーはハルの顎を取り、上を向かせて顔色を見た。
「……ちょっと…、色々と…、カルチャーショックで……」
 ハルは土気色の顔を隠しもせず、それでも無理に笑って見せた。
 それだけで全てを察したのであろう聡明なギャビーは、視線をカズイに移して問い掛けた。
「お前は大丈夫なのか?」
 ハルとは全く反対の顔色のカズイを心配そうにギャビーは見詰めた。
「私もカルチャーショックです!」
 何だかやましい様な気恥ずかし様なカズイは、大声で上を向いたまま大丈夫だとアピールした。
 こちらも何かを察したのであろうギャビーがフンと鼻を鳴らして、上を向いたまま固まっているカズイの肩にポンと手を掛けた。
「まぁいい。メシは食ったのか?食ったのならもう寝ろ。相当疲れているだろうからな。明日も船に乗る。今のうちに十分休んでおけよ。」
「分かりました。」
 元気良く返事するカズイの隣で、ハルは力無く頷いた。
 するとギャビーはそれ以上は用が無いと言う風に、足早にその場を去って行った。
 ギャビーの後姿を見送ってフゥと息を吐いたカズイはハルを支え直し、自分達の部屋へと辿り着いた。
 ハルが倒れ込む様にベッドに横になった。
 まだ少し早い気もしたが、これ以上何も出来ないだろうと、カズイは部屋の明かりを消した。
「おやすみ、ハル。」
「……あぁ、おやすみ。」
 二人は各々のベッドに横になり、お互いに背を向ける様にして眠ろうとした。
 だが眠れる筈もなく、頭の中を今日の出来事がグルグルと回っていた。
 ハルの頭の中は街で見た男女の事が、カズイの頭の中は大叔父とギャビーの関係が。
 現実を目の当たりにし、二人は戸惑い混乱し、そして受け入れるべく考え続けたのだった。
















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超久しぶりに、何気なくふと読み始めたネット小説が、面白くて止められなかった!

そんで読むのに夢中で、書き書きするの忘れてた(笑)

もうちょっとで落とすとこだった!

落とさなくて良かった(笑)

うちの子達もそんな風に夢中になって貰えると嬉しいのにな。

力不足なのは自認しているので、もっと精進しなきゃね(笑)